徒歩で周れる！大人の休日にぴったりな山梨のワイナリー巡り

山梨と言えば、ぶどうの産地として思い浮かぶ方も多くいるはず。
そして、ぶどうの産物と言えば、ワイン！昔から山梨県甲州市は降水量が比較的少なく、気候と風土がワイン用のぶどうを育てるのに適しています。特に、この地域では日本固有のぶどう品種である「甲州」を多く育てており、「日本のワイン」として広く知られるようになった甲州ワインがたくさん作られています。

全国に200軒ぐらいあるワイナリーのうち山梨は約4割のワイナリー数を占めていて、そのほとんどが甲州市にあります。その中でも勝沼エリアは日本ワインの発祥地として知られているようです。

ワイナリー巡りをスタートするには、まず最寄駅となる勝沼ぶどう郷駅まで行きます。駅からは市民バスやタクシーが出ています。ワイナリーのほとんどは1箇所に密集していますが、ここまで行くには徒歩だと大変なので、始めはバスかタクシーを利用して1軒目に向かいましょう！

【旅アドバイス！】
夕方に駅の方まで戻らないといけない際は、終バスの時刻は要チェックです！特にバスは本数が少ないので、事前に時刻表を入手するようにしましょう。ほとんどのワイナリーは夕方16時頃には閉まってしまいます。タクシーは忙しい時は電話してもなかなかすぐ来てくれないので、夕方の交通手段は注意が必要です。

古民家のような和な雰囲気の建物の中を入ると、古いヨーロッパの洋書の本のカバーのような可愛いワインラベルが並んでいます。勝沼醸造の1番のおすすめ理由は、何といってもこちらの外のテラス席。横で川が流れており、水の心地良い音を聞きながら、ワインの試飲が楽しめます。

こちらの試飲は全て有料で、試飲用のワインを注ぐ機械が設けられてます。

試飲をしたい場合、まずは試飲用のカード（￥500（税込））を購入し、最低￥1,000（税込）以上のチャージをします。

試飲は1つ￥100（税込）から￥400（税込）のものまで様々な種類が用意されているので、￥1,000分のチャージだけでも十分試飲ができます。さっぱりしてるけど、それぞれ深みと特徴のある白ワインを色々と飲み比べてみてはどうでしょう？

青空と晴天の下でとても映える白い建物が目印の「シャトー・メルシャン」。こちらは、日本初のワイン作りの会社だった場所の跡地に作られたワイナリーだそうです。
1番安いもので￥500（税込）から始まる様々なツアー（事前予約制）が用意されており、ただ試飲するだけではなくワイン作りについてもうちょっと知識をつけたいという方におすすめしたいワイナリーです。

「シャトー・メルシャン」はビジターセンター、ワインギャラリー、資料館の3つのエリアに分かれています。ツアーに参加する場合はまずはビジターセンターに集合し、こちらで1通りワイン作りについてガイドさんから教わり、その後にテイスティングもしていきます。
ガイドさんの説明はとても分かりやすく、こちらのどんな質問にも答えてくれます。テイスティングの際には、ガイドさんからワインを味わうコツや料理のペアリングのアドバイスもいただけちゃいます。

ビジターセンターをあとにしてからは少し歩いたところにある資料館に移動し、実際に昔ワイン作りに使用されていた巨大な樽や醸造器具を間近で見て、日本ワインの歴史に触れていきます。

ツアー終了後はワインギャラリーへ！こちらはツアーに参加していなくても、どなたでも利用可能なショップとカフェとなっています。お食事のお値段はとてもリーズナブル！

「シャトー・メルシャン」が所有しているヴィンヤードと隣接している青い芝生の上に広がるガーデンテラス席でテイスティングを続けたり、のんびりランチタイムを楽しむことができます。

テイスティングで出されるワインはその時々で変わるので、お楽しみに！

シャトー・メルシャンのガーデンテラス席でのんびり！

田舎のおじいちゃんおばあちゃんの家に来たかのような雰囲気で、ワイナリーにいることをふと忘れそうになるような広い畳の間が印象的な「くらむぼんワイン」。こちらでも事前予約制で、ワイナリーのオーナーが率いる￥500のツアーに参加することができます。

ツアー参加日の当日にショップでワインを購入すると、ツアー参加費は全額キャッシュバックしてもらえます。昼間の外でのヴィンヤードの見学で強い日差しが気になってしまう場合でも、日傘を貸してくれるという嬉しい気遣いも。

ツアー終了後はテイスティングルームにて、ずらっと並べられたたくさんのワインのテイスティング！渡されたテイスティング用のグラスに、自分で好きな量を注ぐセルフスタイルなので、ついつい浮かれてしまいそうですが飲み過ぎにだけは十分注意しましょう！

ワインだけではなく、100％ぶどう果汁のジュースもぶどう本来の風味と甘みが爽快で絶品です。

「MGVsワイナリー」は、この勝沼エリアの中でも比較的まだ新しいワイナリー。建物の外観から、「工場感」がとても出ているのですが、どうやらこちらは元々半導体の製造工場だったそう！

川沿いに位置していて、ちょうどぶどうの栽培にとても適した環境が備わっていることから、ワイナリー事業を始めたのだとか。建物の中に入ってみると、白を基調としたワインバーのよう。

「勝沼醸造」や「くらむぼんワイン」のようなワイナリーとは打って変わった現代的な雰囲気ですが、おしゃれカフェやバー好きの方はついつい長居してしまうかもしれません。

こちらでは有料のテイスティングを行っております。カラッとドライなスパークリングがおすすめです！

最後におすすめするのは、実は、ワイナリーではないのですが、立ち寄る価値はあるワインの観光施設です。勝沼ぶどう郷駅から頑張って20分ぐらいで歩いて行くことも可能です（ただし、坂道がきついのと、夜間はかなり真っ暗になるので気をつけないとです！）。

ぶどうの丘には宿泊施設、温泉、食事処などが揃っており、特筆すべきポイントは地下にある巨大なワインカーヴ（テイスティングルーム）！￥1520（税込）で、ワインカーヴ内にある約200種類のワイン（全て甲州市推奨！）を好きなだけ試飲することが可能です。

ワインカーブ内では入り口で渡されるこちらのタートヴァンという専用の容器を使って、自分で好きなワインを注いでいきます（タートヴァンは持ち帰れます！）。変わった形ですが、この凹凸と形がテイスティングする際にワインの色調を確認できるような造りになっているそうです。

本当に切りがないぐらいのワインの数に圧倒されてしまいそうになりますが、あまりたくさんのワイナリーを巡るほどの時間がないという方やワインを買い忘れてしまった！という方にもおすすめしたい場所です。

さらに、22時まで開いている露天風呂付きの温泉は眺めが最高ですので、たくさん歩いた1日の終わりの締めくくりにお風呂に浸かってから帰るのはいかがでしょう？

心癒される景色、美味しいワイン、温泉を思う存分楽しめて充実した大人の休日が過ごせるお出かけスポット。
そんな山梨県の勝沼エリアについて、本記事では初めて行く方におすすめしたいワイナリー5軒を紹介させていただきましたが、勝沼エリアだけでもワイナリーは他にもまだまだたくさんあります！

ご自身の好みやスケジュールに合うワイナリー巡りプランを立てて、勝沼エリアまでお出かけしてみませんか？