相模湾を望み、アートの起源に立ち返る。時空を超えた文化施設「小田原文化財団 江之浦測候所」へ
タイトルを見て「測候所?気象を観測するところ?」と疑問に思った方もいらっしゃるかもしれません。『江之浦測候所』は、古代人のごとく太陽の動きを“測候”しながら、アートの起源を探れる場所。現代美術作家、杉本博司氏が構想・建設に20年の歳月を費やし、2017 年にオープンしました。今回は、大自然のなかで織りなす、時空を超えたアート体験へと誘います。
本サービス内ではアフィリエイト広告を利用しています
提供:ホテルメトロポリタン川崎
この記事の目次
ホテルから江之浦測候所までのアクセス
JR 東海道線 川崎から根府川下車。
無料送迎バス(予約制)に乗り、約7分。
所要時間:約1時間30分。
JR 東海道線 川崎から根府川下車。
無料送迎バス(予約制)に乗り、約7分。
所要時間:約1時間30分。
『江之浦測候所』は完全予約制(※)。午前の部と午後の部にわけ、それぞれに定員を設けています。
広大な敷地には、ギャラリー棟のほか、石舞台、光学硝子舞台、茶室、庭園、門などが展示されています。
上記写真は「明月門」。鎌倉にある明月院の正門として室町時代に建てられたもので、現在は「江之浦測候所」の正門となっているそう。
※”江之浦測候所 公式HP”参照
見学時間
午前の部: 10:00~13:00
午後の部: 13:30~16:30
※事前予約、入替制
※それぞれ3時間の見学時間の中で自由に見学できます。ただし、各回終了時刻の45分前までに入館ください。
休館日:火・水曜日、年末年始および臨時休館日
広大な敷地には、ギャラリー棟のほか、石舞台、光学硝子舞台、茶室、庭園、門などが展示されています。
上記写真は「明月門」。鎌倉にある明月院の正門として室町時代に建てられたもので、現在は「江之浦測候所」の正門となっているそう。
※”江之浦測候所 公式HP”参照
見学時間
午前の部: 10:00~13:00
午後の部: 13:30~16:30
※事前予約、入替制
※それぞれ3時間の見学時間の中で自由に見学できます。ただし、各回終了時刻の45分前までに入館ください。
休館日:火・水曜日、年末年始および臨時休館日
こちらは入館手続きをする待合棟。フロントのほか、ロッカーやお手洗いがあります。全面ガラス張りで、太陽の光や緑を体感できる造り。見学への期待が膨らむ空間です。
配布物には、館内マップと展示物の説明が記されています(英訳付き)。なかには非常に小さな石造もあるので、パンフレットを片手にゆっくりと散策することをおすすめします。
みかん畑を切り拓いてつくられた「江之浦測候所」は、敷地全体が杉本氏のアート作品。「5000年後、いかに美しい遺跡として残すか」をコンセプトに、開館から 7 年経った今も手が加えられています。
2025秋には杉本氏の古美術コレクションなどが公開される「甘橘山美術館」がオープン予定です。(※)
本記事では、二十四節気(にじゅうしせっき)の節目である春分・秋分・夏至・冬至の、日の出に向けてつくられたスポットを中心にご紹介します。
※”江之浦測候所 公式HP”参照
2025秋には杉本氏の古美術コレクションなどが公開される「甘橘山美術館」がオープン予定です。(※)
本記事では、二十四節気(にじゅうしせっき)の節目である春分・秋分・夏至・冬至の、日の出に向けてつくられたスポットを中心にご紹介します。
※”江之浦測候所 公式HP”参照
待合棟から出て、まず目を引くのが「夏至光遥拝 100 メートルギャラリー」。
夏至の朝、数分間にわたって日の光が突き抜けるこの建築物は、“海抜 100 メートルの地点に、全長 100 メートルのギャラリーを”という斬新なアイデアによってつくられました。
夏至の朝、数分間にわたって日の光が突き抜けるこの建築物は、“海抜 100 メートルの地点に、全長 100 メートルのギャラリーを”という斬新なアイデアによってつくられました。
壁面には、石切り場で切り出された未加工の大谷石を使用。外から眺めても中から見ても、石好きにはたまらない光景です
ギャラリー内には、杉本氏による「海景」が7作品展示されています。撮影地は、カリブ海、エーゲ海、日本海など世界各地に及びます
相模湾の海景を目の前に「全世界の海はつながっている」、そして「海は古来より変わらない姿である」ことを、ありありと実感させられます。
ギャラリーを下から望むと、東に向けて建物が伸びているさまがわかります。
なお、この写真を撮影した茶室「雨聴天」の入口付近は、春分、秋分の朝日が射す場所でもあります。
なお、この写真を撮影した茶室「雨聴天」の入口付近は、春分、秋分の朝日が射す場所でもあります。
1年で最も日照時間が短い冬至の、日の出が射しこむ「冬至光遥拝隧道(ずいどう)」。
「夏至光遥拝100メートルギャラリー」と同じく、相模湾に向かって突き出ているのが印象的です。
「夏至光遥拝100メートルギャラリー」と同じく、相模湾に向かって突き出ているのが印象的です。
見学者は「冬至光遥拝隧道」の上を歩くことも可能。そこから眺める絶景と写真映えから、人気のフォトスポットになっています。
写真右手の「光学硝子舞台」は京都清水寺の舞台と同じく、檜の懸造り。そのうえに、光学硝子が敷き詰められています。
写真右手の「光学硝子舞台」は京都清水寺の舞台と同じく、檜の懸造り。そのうえに、光学硝子が敷き詰められています。
「冬至光遥拝隧道」の上は、止め石の前まで進むことが許されています。
安全に見学するために、館内のところどころには止め石が置かれています。
安全に見学するために、館内のところどころには止め石が置かれています。
全長約70メートル「冬至光遥拝隧道」は内部も歩けます。途中には天窓から光を取り入れる「光井戸」も。
二十四節気における1年の終点であり、起点ともなる冬至の朝日は、この巨石が受けとめます。想像するだけでも神秘的ですね。
もともとはみかん栽培時の道具小屋だった「化石窟(かせっくつ)」。入り口には、杉本氏がかつてニューヨークで営んでいた骨董品店の看板が掲げられています。
建物内には、およそ5億年前の化石をはじめ約4000年前の青銅器など、各時代の痕跡を辿ることができます。隕石が展示されているのもとてもユニーク!
もともと小屋に残されていた道具はそのまま展示。みかん栽培が最も盛んだったという昭和30年代の農作業風景を想像せずにはおれません。
「化石窟」のすぐ脇にある竹林の先にも、さまざまな展示物があります。
こちらは数学の双曲線関数を模型化した「数理模型 0010」。緑に浮かぶ、鋭利なオブジェ。しばし眺めながら、次第に心が凛としてくるのを感じました。
展望台に隣接する見晴らしのよい場所には、奈良・春日大社から御霊を勧請した「甘橘山 春日社」が
あります(※1)。
「心の支えを表現するのがアート」という杉本氏の考えから、館内には「甘橘山 春日社」のほか、入口前の参道に「赤沢蜂巣観音」、竹林に「片浦稲荷大明神」が祀られています。
※1:”江之浦測候所 公式HP”参照
あります(※1)。
「心の支えを表現するのがアート」という杉本氏の考えから、館内には「甘橘山 春日社」のほか、入口前の参道に「赤沢蜂巣観音」、竹林に「片浦稲荷大明神」が祀られています。
※1:”江之浦測候所 公式HP”参照
「春日社」の灯篭のすぐそばには、みかんの木が数本。取材した 10 月はちょうど収穫期を迎えていました。土地の記憶を残し、活かしているのもこの施設ならではの発想ですね。
※農業法人「植物と人間」を設立し、柑橘栽培を続けています。
※農業法人「植物と人間」を設立し、柑橘栽培を続けています。
そのほか、石鳥居をくぐって入る茶室「雨聴天」や「旧奈良屋門」など、みどころは盛りだくさん。3時間の滞在があっという間に感じられました。
驚いたのは、館内には豊富な種類の石が展示されていたことです。由緒正しき礎石から、時代不詳の無名なものまで、種類はさまざま。
太陽、海と同じく、古代からあり、人々の暮らしに欠かせなかった石も、やはりアートの 1 つなのだと感じ入りました。
太陽、海と同じく、古代からあり、人々の暮らしに欠かせなかった石も、やはりアートの 1 つなのだと感じ入りました。
最後に。電車、送迎バスを利用して「江之浦測候所」へ向かう方は、レトロな無人駅、JR根府川駅でのひとときもぜひお楽しみください。海にほど近く、開放感のある駅舎。きっと電車を待つ時間もよき思い出となるでしょう。
小田原文化財団 江之浦測候所
住所:神奈川県小田原市江之浦 362−1
電話:0465-42-9170(代表)
料金: インターネットから事前購入 3,300 円(当日券 3,850 円)
※当日券は定員に達していない場合のみ販売。来館当日の午前9:00より電話のみの予約
見学時間:事前予約・入替制
午前の部: 10:00~13:00
午後の部: 13:30~16:30
※送迎バスの予約など詳細に関してはウェブサイトをご覧ください
休み: 火・水曜日、年末年始および臨時休館日
住所:神奈川県小田原市江之浦 362−1
電話:0465-42-9170(代表)
料金: インターネットから事前購入 3,300 円(当日券 3,850 円)
※当日券は定員に達していない場合のみ販売。来館当日の午前9:00より電話のみの予約
見学時間:事前予約・入替制
午前の部: 10:00~13:00
午後の部: 13:30~16:30
※送迎バスの予約など詳細に関してはウェブサイトをご覧ください
休み: 火・水曜日、年末年始および臨時休館日
シェア
ポスト
保存
※掲載されている情報は、2025年03月時点の情報です。プラン内容や価格など、情報が変更される可能性がありますので、必ず事前にお調べください。


























