京都の伝統産業を牽引|若手女性職人にインタビュー【Vol.2】
伝統文化を支える職人さんたちへのインタビュー記事第2弾。本日3月20日(水)の春分の日が「伝統産業の日」であることから、本記事では和菓子職人と括り職人の2名にインタビューをしてきました。第1弾同様に、彼女たちの仕事現場やヘアスタイリングとメイクで、綺麗さが引き立つカットも見どころ。さらにヘアスタイルやメイクの職人である美容師さんにも話を伺ってきました。
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この記事の目次
伝統文化を支える職人さんたちへのインタビュー記事第2弾!本記事では和菓子職人と「京鹿の子絞(きょうかのこしぼり)」の括り職人を紹介します。
◼︎和菓子職人
櫻井明日香 さん
櫻井明日香 さん
本店と東店、嵯峨野店にお店を構える「株式会社甘春堂本舗」で、菓子職人の見習いとして働く櫻井さん。今回取材をした東店は和菓子の体験教室も開いていて、講師として登壇することも多いのだとか。
◼︎括り職人
高橋知聖 さん
高橋知聖 さん
親子3世代で「京鹿の子絞(きょうかのこしぼり)」の括り職人として活躍している彼女。自宅兼作業場としてこちらで数々の作品を作っています。
櫻井明日香さんは京都の和菓子専門店「甘春堂」で見習いとして働いています。
職人歴は7年。和菓子職人は実際に和菓子を作れるようになるまで人によってさまざまですが、材料作りしかできない方も多くいる業界です。そんな中でも櫻井さんは表に出てお菓子を作れる職人です。
職人歴は7年。和菓子職人は実際に和菓子を作れるようになるまで人によってさまざまですが、材料作りしかできない方も多くいる業界です。そんな中でも櫻井さんは表に出てお菓子を作れる職人です。
こちらは上生菓子を作っている様子です。上生菓子は目でも舌でも季節を愛でられるもの。職人ならではの芸術的感性が、活かされる作品といえます。
まずは餡を包む作業からスタートしていきます。片手で餡を包んでいき、あっという間にコロンとした綺麗な球体に変化。
まずは餡を包む作業からスタートしていきます。片手で餡を包んでいき、あっという間にコロンとした綺麗な球体に変化。
最後は絵柄をつけていくのですが、使うものは木の棒のみ。繊細で精緻な作業が必要になります。1つが出来上がるのはほんの数分で、店頭で見られるような芸術的な桜のお菓子が次々と完成されていました。
高橋知聖さんは「京鹿の子絞(きょうかのこしぼり)」を祖母の代から受け継いでいます。「京鹿の子絞」という名称に聞き馴染みがなかったのですが、布を糸で括って作る染色技法のことで、着物や帯などの和装に展開されています。
高橋さんはまだ作品と呼べるものは作ったことがないのですが、ベースとなる"粒"をコツコツ作ることで、作品の基礎を作っているのだそう。
ちなみに「京鹿の子絞」の作品は職人になっても、完成まで1年半〜2年以上かかることもあります。機械は使わず手作業だからこそ時間はかかるものの、地道な作業の積み重ねで出来上がる作品への愛着は計り知れません。
ちなみに「京鹿の子絞」の作品は職人になっても、完成まで1年半〜2年以上かかることもあります。機械は使わず手作業だからこそ時間はかかるものの、地道な作業の積み重ねで出来上がる作品への愛着は計り知れません。
ちなみに作業場は自宅のため、今回は自宅にお邪魔して撮影をしてきました。"和絞房(なごみこうぼう)"と呼ばれるブランドを立ち上げており、催事場で商品を展示したり、実演したりしているのだとか。高橋さん自身は登壇したことはないのですが、イベントに参加することが直近の目標だそうです!
今回作業現場を覗かせてもらった2名にインタビュー!やりがいや将来の夢についてリアルな声を紹介します。
Q. この世界を知ったきっかけは?
櫻井さん和菓子職人
茶道部に入っていたこともあり、和菓子の世界に対しては高校時代から興味を持っていました。今後も和菓子の力で皆さんを喜ばせたい、という思いから迷うことなくこの世界に飛び込みました!
高橋さん括り職人
小学6年生の時、祖母の自宅に泊まりに行き、鹿の子を教わったことがきっかけです!この仕事がどんなに大変で手間がかかっていて、それでいて後継者があまりいない世界ということを知りました。続けようと思わないと途絶えてしまうこの文化を守りたい、と強く心に決めて括り職人の道を決めました。
Q. やりがいを感じる瞬間は?
櫻井さん和菓子職人
お客さまのお声を聞くことがやりがいにつながります。和菓子教室ではお客さまと触れ合う機会
があり、工場での製作だと気づかなかったことも気づくことができています!
があり、工場での製作だと気づかなかったことも気づくことができています!
高橋さん括り職人
修行段階で大きな仕事はないのですが、小さな仕事の集合体なので1つ1つの"粒"を比較して、尊敬する祖母の作品に近づけた!と感じる瞬間にやりがいがあります。
Q. 将来の夢は?
櫻井さん和菓子職人
オリジナルのお菓子を作りたいですね。京菓子にはルールがあり、守らないといけないのですがその中でも自分らしさを出せる作品を作りたいです。
高橋さん括り職人
伝統工芸士の資格を取れるようになりたいです!祖母の括る粒に近づきたいですし、いずれは着物を作りたいです。
そんな素敵な2人の職人さんをスタイリングしてくれたのは、京都を中心に大阪や滋賀にも店舗を構える「snob」の美容師さんたち。
和菓子職人の櫻井さんをスタイリングしたのが、スタイリストの村井千夏さんです!美容師歴は9年で、終始優しく穏やかな雰囲気が印象的な方でした。
仕事中は髪を結き帽子にしまっているので、Beforeの後ろ髪は巻きで前髪も長めでした。もちろんこのスタイルもお似合いだったのですが、ここから大きくイメチェンしていきます。
シャンプーで髪を洗ったら、早速カットがスタート。村井さんは骨格に合わせたスタイリングを得意としているスタイリストで、櫻井さんの輪郭や雰囲気に合うように前髪を大胆にカットしていきます。
凛とした雰囲気が大人らしい、ストレートとぱっつん前髪の仕上がり。施術前とはガラリと雰囲気が異なり、櫻井さんの新たな魅力が引き立つスタイルになりました!
櫻井さん和菓子職人
スタイリストさんに普段とは違った雰囲気でスタイリングをしていただき、すこし照れましたがとても嬉しかったです!
それぞれの仕事にはそれぞれの魅力があり、携わる人はたくさんの努力をしているし、人を喜ばせたいという気持ちは共通しているのかなと私ながらに思いました。
これからも初心を忘れずに頑張っていきたいと思います。ありがとうございました。
それぞれの仕事にはそれぞれの魅力があり、携わる人はたくさんの努力をしているし、人を喜ばせたいという気持ちは共通しているのかなと私ながらに思いました。
これからも初心を忘れずに頑張っていきたいと思います。ありがとうございました。
2人目の括り職人高橋さんを担当したのは、「snob enVAmp」副店長の片山勇馬さんです。美容師歴11年のトップスタイリストで、少し緊張していた高橋さんの心をほぐしながら、ていねいに施術されていたのが印象的でした!
ショートスタイルを得意とする片山さん。高橋さんの髪の長さはすでに短めだったので、カットは長さを整える程度に仕上げました。
肩につくくらいの長さの場合、長さが均一に揃っているかは重要なポイント。片山さんのカットスキルの高さが活かされます…!
最後はアイロンで外巻きにして仕上げです。そして作業場が自宅ということもあり、普段はメイクをあまりしない高橋さん。プロのメイクアップに最初はドキドキしていたようですが、持ち前の明るさで終始和やかな雰囲気でした。
普段はメガネをかけて過ごしている高橋さん、今回は外して撮影に挑戦。はつらつでチャーミングな性格を活かしつつ、こなれ感のある大人な雰囲気の1枚が撮れました!
高橋さん括り職人
普段はあまり経験できないひとときでしたが、美容室に行ってプロに髪をスタイリングしてもらったり、話ができたりしたのは自分にとって大きな刺激でした!また行きたいです!
Q. 美容師になろうと思ったきっかけはありますか?
片山さんトップスタイリスト/副店長
中学生の時に通っていた美容室で働いていた、素敵な美容師さんへの憧れがきっかけです。それ以降美容師への夢は全くぶれずに、この世界に飛び込みました。
村井さんスタイリスト
姉にヘアスタイリングをしていたこともあり、小さい頃から美容業界に興味がありました。高校卒業後の進路先は美容学校しか考えられなかったです!
Q. やりがいや嬉しかったことは何ですか?
片山さんトップスタイリスト/副店長
美容師は他のサービス業の中でも、お客さまと関わる時間が長い職業で、お客さまと人生を共にできている実感があるのがやりがいです。
村井さんスタイリスト
お客さまの紹介で新しいお客さまが来店されたときです!自分に対する信頼の高さが伝わり、とっても嬉しかったです。
Q. 今後の夢はありますか?
片山さんトップスタイリスト/副店長
「snob」で役員や取締役になりたいです!今は独立というより、会社をより良くするには何をしたら良いかを考えられる立場になりたいです。
村井さんスタイリスト
今回のような作品撮りや撮影などをやってみたいです!将来は英語圏もしくは韓国で働くことも視野に入れています。
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