【発掘!面白い町】日本の“美味しい”の源。『酒田市』の農業に見るSDGsとは

東北地方の日本海側に位置する山形県「酒田市」はご存知の通り“ひとめぼれ”や“つや姫”といったブランド米の生産地として有名ですが、庄内砂丘でメロンやスイカまで生産していることはご存知でしたか?酒田市の自然・農業・歴史をご紹介する【発掘!面白い町】シリーズ、本記事では農業にスポットを当ててご紹介いたします。また、これからの時代に欠かせないSDGsのヒントもご紹介しているので、ぜひご参考にしてみてくださいね。

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提供:酒田市
この記事の目次

百名山に母なる最上川…古き良き日本の風景を守り続ける「山形県」

東北の日本海側に位置する山形県。
蔵王や月山(がっさん)、鳥海山(ちょうかいざん)など「日本百名山」に名を連ねる美しい山々の麓には米沢、山形、新庄といった盆地と庄内平野が広がり、そこへ母なる川・最上川が流れる自然豊かな地域です。

地域によっても少しずつ特色があり、最上川の源流部に位置する置賜(おきたま)、月山や蔵王、朝日連峰などの美しい山々に囲まれた村山、豊かな森林地帯を擁する最上、広大な平野と日本海の恩恵にあずかる庄内と、4つの表情を持っています。
酒田市
その風光明媚な魅力は、かの俳人・松尾芭蕉が『奥の細道』の全150日に及ぶ旅路の中で、約40日余りをも過ごしたと言われているほど。

本記事では、その中から庄内地域の「酒田市」にスポットを当ててご紹介いたします。

肥沃な大地が恵みをもたらす「酒田市」

酒田市
▲夏の高温を遮るケヤキ並木、倉庫内の温度上昇を防ぐ二重屋根など、先人の智慧が生きる「山居倉庫」(明治26年建造)
「酒田市」は日本三大急流のひとつである最上川と日本海が出会う港町としても知られ、北にはシンボルマークである鳥海山、その麓に雄大な庄内平野、海沿いには庄内砂丘が広がる風光明媚な地です。

この肥沃な大地は、米から果物に至るまで、全国的にも評価の高い農産物を生み出し続けてきました
例えば、江戸時代から大正時代にかけては、酒田の米を「北前船」という商船群が江戸や大阪へ運んでいたことで知られています。最上川沿いに立ち並ぶ米保管倉庫「山居倉庫」に、当時の面影を見て取ることができるでしょう。12棟からなる倉庫の米の収容能力はおよそ10,800トン(1棟15,000俵×12棟=18万俵)というから、米どころとしての繁栄っぷりが伺えます。

現在でも、「つや姫」や「雪若丸」、「ひとめぼれ」といった酒田産の銘柄はあまりにも有名ですよね。
酒田市
また、南北35kmに伸びる広大な「庄内砂丘」では、メロンやスイカといった果物の生産も盛んにおこなわれています。

  • 昼夜の寒暖差が激しく、作物が甘みを蓄えやすいこと
  • 砂地で水はけがよく、湿気に弱い作物の栽培にも適していること
  • 砂丘の下に水を通さない土の層があることで地下水の利用が容易であり、農産物への給水をコントロールしやすいこと

こうした土壌が、豊富な果物、美味しいお米や地酒を生み出しているのです。

今も昔も農業の盛んな酒田市は、SDGsの未来を目指すうえで参考にしたい点がたくさんあります。以降で、現代人にとっても学びの多い里山の暮らしを見ていきましょう。

こんなところにSDGs!酒田市の農業に学ぶ

酒田市
自然風景を多く残す酒田市では、今日に至るまでエコサイクルな暮らしが受け継がれています。

庄内では弥生時代から農耕が行われていたといわれ、江戸時代から昭和初期まで「日本一の大地主」と言われた本間家を始め、多くの豪農が誕生しました。米は北前船交易により富をもたらしますが、米の不作は食糧不足にも直結するリスクもありました。
一方で、中山間地に住む人々は季節の食材を保存食に変えたり、集落が維持できる範囲で木を伐採し炭を焼いたりと、自然の恵みと共生する生活を送っていました。山の恵みの少ない年に備えて栗の木を植えるなどの工夫もされており、「栗一町は家一軒」といって100mの栗並木から採れる実は当時の家族4人の一年間の摂取カロリーと同等とされていました。
酒田市
自然を人間の都合の良いように改変するのではなく、自然と共生するサイクルで人々が暮らしていく文化が受け継がれていたのです。
そこには生きるために必要な分だけ手に取る、“足るを知る”生活があります。
東北地方に有名な「マタギ」でさえ、熊を狩るのは子連れで目覚めるシーズンの5月のみ。
あと11か月は、半農半猟で畑作や山仕事も行っていたのです。

酒田市では、そんな農山村の暮らしを学ぶ体験メニューの提供に取り組んでいます。
事前学習で酒田市の成り立ちや歴史を調べた後、古民家での竹加工体験や昔遊び、保存食や季節の食材を使った里山ランチ、ため池での「じゅんさい」摘みと試食鳥海山麓自然体験トレッキング等、昔から受け継がれてきた自然と共生する知恵を体験します。事後学習として、食の大切さや自然の恵みを守るための環境保全や人口減少や後継者問題の解決案について話し合います

身近な存在の「里山」を五感で学習すれば、実になる将来へのヒントがたくさん得られるはずです。

「酒田市」で“美味しい大自然”を体験しよう

日本人として馴染み深い「米」は、自然や農業、SDGsの未来を考えるうえでもっともとっかかりやすいテーマかもしれません。
日本の原風景の美しさや命を育んできた作物と触れ合い、次世代の循環型社会をつくるきっかけとしてみてはいかがでしょうか。
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※掲載されている情報は、2022年03月時点の情報です。プラン内容や価格など、情報が変更される可能性がありますので、必ず事前にお調べください。

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