業務委託とアルバイトの違いとは？よくある疑問についても解説

業務委託とアルバイトの違いを以下の表にまとめました。


業務委託は企業に雇用されていないため「事業主」とされ、アルバイトは企業に雇用される「労働者」となっており、この違いにより年末調整の有無や加入できる社会保険の種類などに違いがあります。

業務委託として働くメリットとデメリットについて解説します。プライベートに合わせて働き方を調整しやすい反面、保険や収入面などで気をつけなければならないデメリットもあるので、ぜひ参考にしてみてください。

業務委託のメリットは働き方を選びやすい点にあります。成果に応じて報酬が支払われる仕組みなので、時間の都合がつきやすく専業や副業でも働くことができます。業務内容や報酬に対して不満がある場合は、契約を断ることができるため自由に働き方を選べる点もメリットのひとつです。

また会社勤めのように職場内の付き合いがないため、働く上でよくある人間関係について悩むことが少ないのもメリットといえます。

経験を積んで専門性やスキルが高くなれば、人材としての価値が高まり報酬が上がることがあるため、自由な働き方で高収入を目指したい方は業務委託がおすすめです。

業務委託のデメリットは働く上での保障が少ない点です。ケガや病気に対する自己管理や収入の確保は自身で行う必要があり、あらゆることに自分で対処しなくてはなりません。雇用保険や労災保険に加入することができないので、万が一の事態には自分で備える必要があります。

また、安定した収入を確保しにくい点もデメリットのひとつです。契約先の都合で急に契約が打ち切られることもあり、仕事がなくなる不安を抱えながら働く必要があります。

アルバイトとして働くメリットとデメリットについて解説します。メリットでは業務委託とは異なる社会保険の加入についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

アルバイトのメリットは労働者として法律上の保護を受けられ、条件を満たせば社会保険に加入することができる点にあります。社会保険は業務委託の人が加入する国民健康保険と比べて保障が手厚く、事業者が保険料を半分負担してくれるため保険料が安いです。

社会保険の加入条件は従業員数101人以上の企業で働く、以下のすべてを満たす人が対象になります（※）。

• 週の所定労働時間が20時間以上
• 月額賃金が8.8万円以上
• 2か月を超える雇用の見込みがある（フルタイムと同様）
• 学生ではない

※”内閣府大臣官房政府広報室公式HP”参照

また働く時間を調整しやすい点もメリットのひとつです。フルタイムで働く必要がないため、学業や家族の面倒など仕事以外の時間を自由に確保できる働き方といえます。

アルバイトのデメリットは正社員と比較した際に、担当する業務の幅が狭く昇給の機会やスキルアップが難しいことや、クレジットカードやローンの審査で不利になることがあげられます。

また、アルバイトを掛け持ちしている場合は確定申告が必要になる点にも注意が必要です。アルバイトの確定申告についてはこの後のQ＆Aで解説するので、参考にしてみてください。

業務委託とアルバイトに関する以下の質問について解説していきます。確定申告が必要になる基準についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

• Q.確定申告は必要？
• Q.フードデリバリーは業務委託？アルバイト？
• Q.業務委託とアルバイトはどちらがいい？

A. 業務委託は基本的に確定申告が必要ですが、アルバイトでも以下に該当する場合は確定申告が必要です（※）。

• 年末調整をアルバイト先で受けていないとき
• 掛け持ちの合計年収が103万円以上の場合
• 年収103万円以上で年末までにバイトを辞めた場合
• 掛け持ちしている副業で20万円以上の給与所得がある場合

基本的に年末調整は給与所得が20万円以上の場合に対象となり、1箇所の勤務先で行います。そのためアルバイトを掛け持ちしていて、年末調整を受けていない職場からの給与所得が20万円以上の場合は確定申告が必要です。

A. 出前館やウーバーイーツといったフードデリバリーは業務委託が主流です。

フードデリバリーは、配達を完了するごとに報酬が発生する業務委託が多いです。ピザや寿司など店舗独自が行っているフードデリバリー業務については、時給が発生するアルバイトもあります。

A. 働く人の考え方によります。

働く人の考えや状況によっても異なりますが、働く時間の自由さを求めるなら業務委託、福利厚生や収入の安定感を求めるならアルバイトがよいでしょう。

業務委託とアルバイトどちらがいいのかを考えるとそれぞれにメリットがあり、働く人によって変わるのが結論です。

正社員以外での働き方はアルバイトが主流でしたが、フードデリバリーの普及により業務委託の働き方がより身近になりました。どちらの働き方がいいのか迷っている方は、本記事を参考に自分にあった働き方を選んでみてください。