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蔦の細道

2020.4.26

蔦の細道公園を出てすぐにある
坂下延命地蔵堂
延命地蔵は、古くから「鼻取地蔵」として親しまれてきた。伝承によれば、一日の農作業を終えたお百姓が家に帰る途中で、連れていた牛が急に動かなくなってしまった。お百姓が困っていると、一人の子供が現れて牛の鼻を取り、楽々とひいていった。ところが、お百姓が目を離したすきに、子供は姿を消してしまった。残っていた足跡をたどると、地蔵堂の中で消えていたという。
 別の伝承によれば、ある農家で田植えの時期に人手が足りなくて困っていると、見慣れない子供が現れて、馬の鼻を引っ張って手伝ってくれた。けれども、昼飯時になると、子供の姿が見当たらない。翌日、田植えが早く終わったので、その家の主人が地蔵堂にお礼参りに行くと、地蔵の足が泥まみれになっていたという。
 また、この地蔵には「稲刈地蔵」の名前も伝わっている。ある年、横添村の一人の若者が、稲刈りの後で仲間と伊勢参りに行くことになっていた。出発の前日までに稲刈りが終わらなかったが、翌朝起きてみると、稲はすべて刈り取られていたという。さらに、伊勢参りの道中、府中から来たという青年がこの若者に親切にしてくれた。伊勢から帰った後で、若者がこの青年を府中へ送って行こうとすると、青年は坂下地蔵堂に入って姿を消したという。
 こうした伝説のために、人々は願い事があると、坂下の地蔵に鎌を供えるようになった。地蔵堂の中には、今も江戸時代に供えられた木製の鎌や、鎌を描いた絵馬が残っている。
 さらに、この地蔵には、下野国(栃木県)の日光山で大量のそうめんを食べ尽くした伝説や、生まれたばかりの赤ん坊の死を予言した伝説も伝えられており、人々の信仰の厚さを物語っている。(インターネットより)

#おでかけ

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