満腹次郎0843さんが投稿した口コミ
ザ・リッツ・カールトン東京
Héritage by Kei Kobayashi(エリタージュ・バイ・ケイ・コバヤシ)へ。
小林圭シェフといえば、フランス・パリで日本人初のミシュラン三つ星を獲得した「Restaurant KEI」を率いる存在で、“日本人がフレンチの頂点を獲った”という事実そのものがブランドになっている人物。
そんなシェフの世界観を、東京のど真ん中、リッツ・カールトン45Fで味わえるのがこちら。
まず空間が強い。
夜景と静けさ、テーブルの距離感、スタッフの所作まで含めて「大人が安心して身を預けられるレストラン」になっている。
華美すぎず、でも確実にラグジュアリー。
緊張感はあるのに息苦しくない、このバランスが上手い。
コース全体の印象は、“繊細さの中に芯があるフレンチ”。
香りの立ち方、温度帯、食感の緩急、そして余韻の設計がとにかく丁寧で、派手な驚きよりも「完成度の高さで黙らせてくる」タイプ。
アミューズから流れが美しく、軽やかに始まりながら、食べ進むほどに密度が増していく構成が気持ちいい。
特に印象的だったのは、海のニュアンスの扱い方。貝や魚介の旨味を前に出しつつ、ソースは重くしすぎず、香りで引っ張る。
繊細なのに物足りなさがなく、輪郭がしっかり残るのが見事。
一方で肉料理は、火入れと香ばしさで“満足感”を作ってくる。
鹿肉の力強さを上品にまとめ、最後までコースの格を落とさない。
いわゆる「フレンチの良さ」を、真正面から高い精度で出している。
ワインも良かった。
白のミネラル感から赤の奥行きまで、料理のテンションを崩さず自然に持ち上げてくれる。
ペアリング的に飲んでも楽しいし、1本でゆっくりでも成立する懐の深さがある。
総じて、ここは“記念日レストラン”というより、ちゃんと美味いものを、最高の状態で食べたい夜に行く店。
夜景に頼り切らず、料理とサービスで勝負しているのが伝わってくる。
食後はしっかり満たされるのに、胃が疲れていない。
気づけば背筋が伸びて、帰り道だけ少し自分が偉くなった気がする。
たぶん気のせいだけど、こういう錯覚も含めてラグジュアリー。笑
#aumoグルメ





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