ぷかちいさんが投稿した口コミ
無人駅の桜。飯山線 蓮(はちす)駅。
どっちが表でどっちが裏なのか、全く以って五分五分ですが、片方の駅前はお寺と畑、片方には桜の屋根の下、自転車置場とお地蔵さん。その自転車置場に高校生のものらしい、自転車が2台。ここから妄想、、あと1時間後の18時21分に2両編成の長野行き列車が、ライトアップされた桜のホームに一人の高校生を置いて走り去る。高校生はホームに佇んだまま、あまり興味のない、桜に目をやり、片方の手をポケットに入れたまま、携帯で時間を確認している。その20分後には反対方面行きの列車が来ることは知っているから、もう一度興味のない桜に近寄って写真を撮ろうとするも、やっぱりやめる。反対を見たってもっと興味のないお寺しかないから、あっちへぶらぶら、こっちへぶらぶらしてから意味もなくお地蔵さんの頭を小突いた後に、あっバチが当たると思ったのでを慌てて手を合わせて一応拝む。時間が経つにつれて、その持て余す時間に胸のドキドキドラマーが不正脈のリズムを刻む。さらにその不安定な時間に線路から、列車の音が聞こえてくる。ジッとしていられない彼、自転車置場の自転車に乗ってみたり降りてみたり、一応、丁度帰るところ!の予行練習。もう列車は着いている。一人の少女を下ろして。タイミングの悪い彼は、自転車の鍵がポケットにない!アレ?アレ?って焦ったところで、彼女に出会う。何時間も言葉を考えて練習までしたにも拘らず、やあっ一言。あー!終わったあ、と思った時、桜咲いたねって彼女。うんとだけ答えてから、彼女にならって興味のない桜をまたまた見上げる。無人駅に二人だけ、日本一短いデート。それでもなんか照れ臭くって、何気なくお尻を掻くと、あっ!自転車の鍵が。
#初恋#無人駅の桜#妄想物語#フォトジェニック#長野県飯山市
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