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北横岳ヒュッテ

北横岳(きたよこだけ)または横岳(よこだけ)は、八ヶ岳連峰北部(北八ヶ岳)の山である。本来の正しい名称は横岳であるが、同じ八ヶ岳のわずか10 kmほど南(南八ヶ岳)に同名の横岳があるため、より標高の低い北八ヶ岳の横岳は、区別のため便宜的に北横岳と称されることが多い。北横岳というのが一般的である。八ヶ岳連峰は南北20キロメートル余にわたる火山列だが、ほぼ中心の夏沢峠を境に北八ヶ岳、南八ヶ岳に2分される。横岳は北八ツの北部にあり、南八ツの横岳(2,825メートル)とまぎらわしいので、〝北〟をつけるようになった。
 茅野市と南佐久郡佐久穂町との境にある2500メートルに届きそうな山だが、同程度の高さの山としては茅野市側に日本ピラタス横岳ロープウエーがあるため、それを利用すれば最も短時間で登れる山になった。
 この山の南山ろく、つまりロープウエー山頂駅から先は「坪庭」とよばれる溶岩台地で、標高は約2200メートルあるものの、ロープウエーからおりた観光客も足を運ぶ大庭園のような景勝地である。坪庭を経てこの山に登る人が圧倒的に多いのも特徴の一つである。
 北八ツ特有の針葉樹林で山腹はほとんど覆われているが、山頂にはそれがなく展望の優れた山としての人気も高い。八ヶ岳火山列で最も新しい火山といわれ、東には七ツ池、北には亀甲池、双子池といった山上湖が深い緑の森に囲まれて、遠い日の火山活動をしのばせる。遠望すればどっしりと腰の座ったような鍋型の山だが、坪庭はもちろんのこと露岩の多いのに驚く。
 つい最近、気象庁と火山噴火予知連絡会が、活火山の定義変更にともない新たに21火山を追加した。過去1万年以内に噴火したCランクながら、北横岳もその中に追加されている。
 北峰と南峰の双耳が山頂部を形づくっているが、東へのびる尾根上の三ツ岳、北東へのびる同じく大岳といった岩塊の山を包括した大きな山が北横岳ととらえたほうが、火山としてみれば妥当かもしれない。
 登り易さ、展望の良さ、抱く湖沼などの魅力は北八ツ岳中屈指のものといってよい。

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