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東京都

港区芝浦付近。地域の多くが埋立て地にあたるこのエリアは、比較的新しい町が多いのは事実ですが、意外にも芝浦の名は歴史が古く、昔から知られていました。
文明18年(1486)の「廻国雑記」という紀行に記載されたものが最初とされています。芝の村の海岸を意味する「芝の浦」と呼ばれたのがはじまりで、その後時代とともに“の”が削られ、「芝浦」となりました。
しかし、現在の芝浦の大部分(JR線路の東側)は江戸時代は海でした。当時このあたりは江戸前の魚などが採れる豊かな海でしたが、近代に入り、東京港への大型船の入港を可能にするため、明治末期から昭和初期まで行われた隅田川口改良工事による東京港の浚渫(しゅんせつ)によって生じた土砂を利用して埋め立てられました。
大正8年(1919)、芝浦の海面埋立地を芝区に編入、芝浦町一~三丁目が誕生しました。昭和11年(1936)、この一丁目を海岸通三丁目とし、芝浦町三丁目を西芝浦に割譲、芝浦町二丁目、金杉新浜町、南浜町、月見町などと、金杉川口町、金杉浜町・本芝の一部をあわせて芝浦とし、昭和22年(1947)、港区に所属。後の「新住居表示」により西芝浦一~二丁目をあわせた町域が現在の「芝浦」となりました。東芝(旧・東京芝浦電気)本社などをはじめとする工場、事業所、倉庫などがこの地域を構成していますが、新たに大規模な高層住宅ができており、その姿は変わりつつあります。

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