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ふく田(ふくでん)

石臼挽自家製粉 「ふく田 (ふくでん)」

東名の沼津IC近くの、こだわりの蕎麦処として有名な「ふく田」さんを初訪。
午後2時に入店の遅めの昼蕎麦です。

使い込まれた板張りの和室で、四卓をゆったりとレイアウトした室内です。
先客は1組、そろそろ仕舞のようで次期に当方のみに。大きな座宅に2人で着かせてもらい、品書きを拝見。

すぐに出されたお茶は、ガラス製の茶器で供される熱い"韃靼そば茶"です。茶所静岡だから緑茶を出すような野暮はしないとの、ご店主の拘りでしょう。

「天せいろ」(2,100円)、「もりと季節のおかず盛合せ」(1,700円)、「もりのおかわり」(900円)をお願いする。

目にも鮮やかな「おかず盛合せ」に、麦風味清涼飲料を合わせホッと一息。
何気ない8品ですが、和食材とバルサミコ酢のソースは凝っています。どの品も美味しかったですが、中でも気に入ったのが白和えときゃらぶき。
白胡麻油でカラッと揚げられた薄衣の夏野菜の天麩羅は、ヒマラヤ産のピンクロックソルトでいただく。

玄蕎麦は福井県産の無農薬栽培の北早生種、今年の夏新でだそうです(嬉)

石臼挽き生粉打ちの麺線は、切りベラ23本の角がピシッと立ち、断ち幅が揃った端正な細打ち。まさに、江戸蕎麦の定法通です。

十割の細打ちにしては繋がり良く、適度な粗粉によるそば粒子を食めば、確実に鼻腔を抜けるそばの香りが素晴らしい。一気に手繰れば、適度な腰加減と喉越しにも心地好い。

もり汁は辛口と言うよりは、返しと出汁に一切の雑味のない上品にして濃厚な口あたりで、そば切りの風味、甘味を引き立てる仕立てです。

撮影の許可を得て、室内をくまなく探索すると、ご店主の原材料から蕎麦打ち道具に至る拘りの“能書”が目を引く。
何もかもが上質な蕎麦切りを打ち続ける職人としての心意気を強く感じさせられた「ふく田」さんでした。

2022/07/27 大暑 桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)

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