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国立西洋美術館

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国立西洋美術館 考える人

作品解説
《考える人》について、ロダンは次のように述べている。「扉の前でダンテが岩の上に腰を下ろし、詩想に耽っている。彼の背後には、ウゴリーノ、フランチェスカ、パオロなど『神曲』のすべての人物たち。この計画は実現されなかった。全体から切り離された痩身の苦悶するダンテの姿は、意味がなかった。私は最初のインスピレーションに従って別の思索する人物を考えた。裸の男で岩の上に坐り、両足を引き寄せ拳を歯にあてて、彼は夢想している。実り豊かな思索が彼の頭脳の中でゆっくりと確かなものになってゆく。彼はもはや夢想家ではない。彼は創造者である」。 《考える人》の肉体表現とその姿勢には、《アダム》と同様にミケランジェロの影響が感じられる。システィーナ礼拝堂天井画の預言者エレミア、サン・ロレンツォ聖堂メディチ家墓廟のロレンツォ・デ・メディチなどである。しかし、更に直接的な影響を及ぼした作品はカルポーの《ウゴリーノ》(1863年)である。右肘を左の腿に置いた姿勢は、驚くほどよく似ている。しかし、このカルポーの彫刻がミケランジェロの影響下にローマで制作されたことも事実である。 このブロンズの巨像は、1902年から1903年にかけて、ロダンの良き協力者であったアンリ・ルボセの手によって1881–82年の原型に基づいて拡大された。《地獄の門》から独立した《考える人》は、一個の思索する人物ではなく人類共通の普遍的な人間像となった。

ロダンと言えばこれ🤗

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