岡山県備前市の日本遺産「旧閑谷学校」重要文化財の建築物や自然の魅力にふれてみよう。

岡山県備前市にある「旧閑谷学校」をご存じですか? ここは世界で最も歴史の古い庶民のための公立学校で、国宝に指定されている講堂などを有する日本遺産です。この記事では、四季折々の美しい風景が楽しめる「旧閑谷学校」をご紹介します。

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この記事の目次

岡山県備前市にある「旧閑谷学校」をご存じですか? ここは世界で最も歴史の古い庶民のための公立学校で、国宝に指定されている講堂などを有する日本遺産です。この記事では、四季折々の美しい風景が楽しめる「旧閑谷学校」をご紹介します。

旧閑谷学校とは?

旧閑谷学校
撮影:dip / BUD International
「旧閑谷学校」は、1701年に創建された世界で最も歴史の古い庶民のための公立学校です。1670年、当時の岡山藩主であった池田光政の命により建設が始まり、家臣の津田永忠が30年以上もの歳月を費やして壮大な学校を造り上げました。敷地内には、多くの歴史ある建築物が点在し、それらのほとんどが国の重要文化財に指定されています。また旧閑谷学校は、詩人の三木露風や小説家の正宗白鳥など明治から昭和にかけての著名人を輩出していることでも知られています。

四季折々の美しい風景を楽しもう

閑谷学校
ここでは周囲の景観も見逃せません。早春は校門や講堂前に咲く紅梅が美しく、夏はまぶしい緑や頬をなでる風が心地よく感じられます。
閑谷学校
撮影:dip / BUD International
また、冬枯れの木立の中に佇む静かなさまも印象的ですが、中でも「学問の木」と呼ばれる二本の楷の木が、葉を鮮やかな赤や黄色に染め上げる晩秋の様子はまさに必見です。

建物に使われている「窯変瓦(ようへんがわら)」とは?

旧閑谷学校
撮影:dip / BUD International
赤茶色の屋根は、周りの木々の緑によく馴染み味のある風合いを醸し出しています。この瓦は、陶磁器の表面にガラス質の層をつくる釉薬(ゆうやく)を使用しない「窯変瓦(ようへんがわら)」で、備前焼と同じように色調を出す技法を用いられています。焼き具合によって色合いが異なるのが特徴で、それがかえって建物の美しさを引き立たせています。一般的な瓦の寿命が約60年といわれているのに対して、窯変瓦は高温で焼結されているため、建築から300年以上が経過した現在でもほとんど破損することなくその姿を保っています。

ユニークな形が特徴的なかまぼこ型の「石塀(せきへい)」とは?

旧閑谷学校
撮影:dip / BUD International
旧閑谷学校を取り囲む石造りの塀はとてもユニークな形をしています。国の重要文化財に指定されるかまぼこ型のこの塀は、「石塀(せきへい)」と呼ばれており、幅・高さとも約2m、長さは約765mにもおよびます。隙間なく積み重ねられるように、それぞれの石を徹底的に加工する切込みハギ工法という技術がなされ、なおかつ、塀の内部には土ではなくきれいに洗浄した割栗石(わりぐりいし)を隙間なく積むことで、石塀の表面には草一本も生えない状況を作り出しています。さらに、石を密着させることで、草木の成長に不可欠な太陽光の差し込みを防ぐ効果があります。このように当時の高い技術によってつくられた石塀は、その見た目の美しさもさることながら、不審者の侵入を拒んだり火災の延焼を防ぐといった大切な役割を担ってきました。

旧閑谷学校を代表する建築物「国宝・講堂」

閑谷学校
「講堂」は、1938年7月4日に重要文化財に、さらに1953年11月14日に国宝に指定されました。当時儒教の講義が行われていた場所で、現在でも学生による素読(そどく)などが行われています。また現在も、生徒たちによって床が磨かれているので今も変わらぬその美しい姿を保っています。造りは、屋根の下部において四方に勾配を持たせる入母屋造りが取り入れられ、見た目にはとても荘重な印象を与えています。創建当初は茅葺(かやぶき)の屋根でしたが、その後の改築を経て、先ほどご紹介した現在の窯変瓦に葺き替えられました。
旧閑谷学校
撮影:dip / BUD International
また、基礎の部分には地面からの湿気を防ぐ工夫がなされているので、300年以上経過した今でも頑丈で腐ることを知りません。10本の欅の円柱に支えられた内部の床は、漆を刷り込んだ拭き漆で仕上げられているので、磨き上げるほどにその美しさが保たれています。
旧閑谷学校
撮影:dip / BUD International
そして、上部が丸みを帯びて下部が扇状に広がる火灯窓(かとうまど)が講堂の四方に張り巡らされ、そこから差し込む太陽の光が床に反射して厳かな雰囲気を醸し出しています。

閑谷学校の「今」は?

旧閑谷学校は、現在どのように活用されているのでしょうか。昭和40年4月に「岡山県青少年教育センター閑谷学校」が設立され、研修等を通して環境と伝統の保護・継承をするとともに、青少年の自立性や協調性、社会性の育成などに力を注いでいます。先ほどご紹介した講堂をはじめ、敷地内にある多くの重要文化財においては、学習や史跡見学、様々な創作活動などが行われています。そのほか、樹木を観察するグリーンウォッチングなどの屋外体験プログラムや、隣接するキャンプ場にて、キャンプファイヤーやバーベキューなどの屋外炊事が体験できます。また、毎年11月上旬にはライトアップが行われ、全国から観光客が訪れています。

旧閑谷学校 インフォメーション

■旧閑谷学校
[住所]
岡山県備前市閑谷784
[開門時間]
09:00〜17:00
[休館日]
12月29日〜31日
[電話番号]
0869-67-1436
[入場料]
大人400円、小・中学生100円、65歳以上200円
[車の場合]

・山陽自動車道備前インターから約15分
・山陽自動車道和気インターから約5分
・中国自動車道美作インターから約1時間
※500台の無料駐車場完備
[JRの場合]

・JR山陽本線吉永駅下車後、タクシーで約10分
・JR赤穂線備前片上駅下車後、タクシーで約15分
[バスの場合]

・吉永駅から閑谷学校・・・約10分
・片上から閑谷学校・・・約15分
[HP]
特別史跡旧閑谷学校
いかがでしたか。閑谷学校では、数多くの重要文化財が見学できるだけでなく四季折々の自然に触れられます。ぜひ、ひとり旅や家族旅行、友人同士で訪れてみてはいかがですか。

旧閑谷学校を動画で見よう!

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※掲載されている情報は、2020年11月時点の情報です。プラン内容や価格など、情報が変更される可能性がありますので、必ず事前にお調べください。

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更新日:2024年4月25日

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